510ブルーバードヒストリー

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 ダットサンブルーバード510型は1967年(昭和42年)8月にそれまでのあまり販売好調とはいえなかった410型に代わり発表された。510型は直線的なスタイルと四輪独立懸架サスペンション、新開発のOHCエンジンなど当時の新しい技術を投入して日産が自信を持って投入した新型車であった。

ブルーバード510セダン スタイルは三角窓を廃して曲面ガラスを採用したドアガラスと大きく傾斜したフロントウインドウと直線基調のスピード感あふれるデザインで、カタログにもこのスタイルが「スーパーソニックライン」とうたわれていた。

 サスペンションは現在では当たり前となっている四輪独立懸架で、フロントがマクファーソンストラット式、リアがセミトレーリング式(バン・ワゴンを除く)である。このリアのセミトレーリング式独立懸架は運動性能の向上だけでなくディファレンシャルギアキャリアをボディに固定することができるのでフロアを低くすることができ、低重心化と室内空間の拡大が可能となった。
 またブレーキは4輪ドラムブレーキであったが、スポーティーグレードのSSS(スーパースポーツセダン)はフロントにディスクブレーキを装着し、オプションで踏力を軽減するマスターバックも用意された。

 エンジンは新開発の4気筒OHCエンジンである1300ccのL13型とSSSには1600ccのL16型エンジンが搭載された。この新型のL型エンジンはウエッジ型燃焼室を持つターンフローのOHCエンジンで、アルミ合金製のシリンダーヘッドを持ち、クランクシャフは従来の3ベアリング式から5ベアリング式となり強度が大きく向上した。この4気筒エンジンに2気筒プラスされた6気筒のL20型やL28型などはセドリックやスカイライン、フェアレディZなど多くの車種に搭載され、これらのL型エンジンは80年代に入ってDOHCエンジンが主流となるまで日産の主力エンジンとなった。

(つづく)